★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
注目の日銀の政策決定会合では、当座預金残高を10-15兆円に引き上げ、長期国債の買い入れ額を月8000億円に増額することを決めた。また、CP現先オペの積極活用と住宅ローン債権、不動産を裏付け資産とするABSを適格担保に加えるための実務的検討を開始する模様。これを受けて、東京株式市場はその報道が大引け間際(14:54)だったこともあり、銀行株に買い戻しが入り日経平均も上昇した。
ただ、今後の株式市場にはとって下支え程度にはなろうが、市場を上に持っていく材料とはなるまい。金融政策はある意味モルヒネであり、抜本的な病巣を摘出する外科的な手術が実行されない限り、わが国経済の根本的な回復は期待できないだろう。大引け間際に買い戻された銀行株であるが目先の反発があったとしても手を出し難い状況に変化はなさそうだ。銀行株を手がけ難いムードなら信用リスクは市場に燻り続けることになる。つまり、昨今の情勢から大きな変化は生じないと諦めておきたい。
イベントが終わり年末にかけて、財務脆弱企業には厳しい局面が待ち受けることになりそうだ。年越し銘柄は、枕(株価)の高い銘柄を選びたい。低い枕は決して手を出すべきではなかろう。患者(日本経済)の本当の回復は、外科的手術(破綻の実現等)によってのみ達成されると考えるからである。モルヒネでは本当の解決はないと肝に銘じておきたい。