投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 12 日 22:30:16:
【北京・浦松丈二】中国人民銀行(中央銀行)の戴相竜総裁は12日付の人民日報に「人民元変換を徐々に推進する」との題で論文を発表し、中国は世界貿易機関(WTO)加盟を受けて人民元の「管理フロート制度」維持を前提に、徐々に為替相場管理を緩和する方針を明らかにした。
戴総裁は「WTO加盟後の投資・貿易環境の変化によって(中国の)国際収支が変化する可能性が高い」と予想し、通貨の安定を維持しつつ(1)為替制度の完備(2)金利政策の強化(3)為替市場を利用した国際収支の調整――の必要性を訴えた。
WTO加盟によって外資銀行への業務開放が進み、中国への資金移動圧力は避けられない情勢だ。現時点で人民元は事実上は米ドルに連動し、変換も貿易取引などによる経常勘定に限定されている。
戴総裁はこれまでも将来的に人民元を自由化する方針を表明しているが、人民日報論文の形で確認するのは初めて。今後は為替管理緩和の具体的スケジュールが注目されそうだ。