米財務副長官:日本はデフレ克服が重要、為替は議論せず-訪日で方針ワシントン 12月4日(ブルームバーグ)

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投稿者 sanetomi 日時 2001 年 12 月 05 日 06:27:50:


ダム米財務副長官は4日、訪日を前に 財務省で記者会見し、日本政府・日本銀行に銀行の不良債権処理の敏速化とデフレの 克服を通じて、速やかにプラス成長に復帰することが重要との見解を表明した。同副 長官は「日本経済はアジアのみならず米国にとっても極めて重要だ」と述べ、リセッ ション(景気後退)に陥った米国を支援するためにも、日本に対し早急な経済の立て 直しを呼び掛けた。ダム副長官は5日から8日まで日本に滞在、塩川財務相、速水日銀総裁らと会談する。

この日の会見で、同副長官は、日本の物価動向について、「年間1%以上下落して おり、これは相当大きな下げ幅だ。インフレと同様、デフレも経済に悪影響を及ぼす」 と指摘、日本のデフレ進行に懸念を示した。ただ、同副長官は、日本の当局者との会 談では、「あくまでも議論が目的であり、具体的な要求はしなし」と述べ、「外圧」と 受け取られないよう配慮を示した。

日本国内でインフレ目標を設定し、その実現のため、日銀による外国債購入など が議論されていることについて、ダム副長官は「物価安定は重要な目標だ」と指摘しながらも、「その手段は日本が決めることだ。われわれは日本の金融政策の。運営方法に ついて言及する考えはない、具体的な措置を働きかけることもしない」と述べた

速やかな「構造改革」を

また、この問題に関連してダム副長官は「為替については議論しない」と明言し、 外国債購入による円安誘導の議論には関与しないことを明らかにした。ブッシュ政権 は「強いドル政策」をとる一方で、「市場介入による相場誘導」の効果には懐疑的で、 日本政府の円安誘導を積極的に支持する考えはない。

オニール財務長官は就任当初から、日本に対しクリントン政権のような外圧を加えることはしないと明言しており、ダム副長官もその政策を踏襲している。ただ、米政府は改革を掲げる小泉政権に期待しつつも、具体策の実施が遅れるなかで、日本の 景気が一段と悪化してきたことに危機感を強めている。ダム副長官は「日本は米国など他の国に比べ、構造改革がこれまで少なかった」と指摘、今回の訪日では「構造改革を速める必要があるかどうか議論する」と述べ、間接的な表現ながら、構造改革の早期実行を促す姿勢を示した。

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