投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 12 月 04 日 22:58:36:
経済協力開発機構(OECD)は4日、日本経済についての審査報告書を公表した。90年代以降3回目の不況入りが濃厚で、01年(暦年)の実質成長率はマイナス0・75%、02年はマイナス1%となるとともに、「深刻なデフレが続く」と予測。日銀に対し、外債など外貨資産の購入を金融政策の一貫として実施するよう求めている。
報告書は、情報技術(IT)関連を中心とする企業部門の失速を主因に景気が「驚くべきスピードで減速した」と分析。さらに、景気の下ぶれリスクが懸念されるため、「デフレ・スパイラル(らせん的な景気悪化)の可能性も否定できない」と指摘した。ただ、輸出が02年後半に回復した場合、03年にようやく0・75%のプラス成長に転じると予測した。
構造改革について高く評価しつつ、不良再建処理と財政再建に焦点を当てるよう勧告した。これを前提に、「日銀はさらに金融緩和ができるし、しなければいけない」と指摘した。ただ、国債買い切りの増額の効果は限定的であることから、「日銀による資産購入の範囲を外貨資産に広げることが望ましい」と結論づけた。その結果、円安となることが見込まれるが、「円安誘導が目的でなく金融緩和のためというメッセージを出すことが重要」と付け加えた。 【白戸秀和】
[毎日新聞12月4日] ( 2001-12-04-21:27 )