投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 12 月 02 日 21:42:42:
スイスで2日、借金に頼らない均衡財政を厳しく義務づける憲法改正の是非を問う国民投票が実施された。国債発行に歯止めをかけるため政府が提案した。スイスは憲法で既に世界的にも異例な「政府の歳出と歳入の長期的な均衡」をうたっている。実際は1990年代の国債発行で債務残高は約1080億スイスフラン(8兆1000億円)に達する。名目国内総生産(GDP)比で26.5%だが、今回の政府提案は憲法に「歳入を上回る歳出は認めない」とする条項を追加、無借金財政の縛りを格段に明確にする。
単年度ごとに「財政赤字ゼロ」を義務づけると経済運営が硬直化するため、深刻な不況や自然災害の際は議会の議決で例外を認める。ただ好況時の黒字は緊急時の支出に充てる仕組みをつくる。それ以上の支出や減税は他の歳出削減などで財源をねん出できる場合に限定し、国債発行は避ける。中期的な景気循環を念頭に数年単位で財政収支を均衡させる内容だ。(ジュネーブ=清水真人)