投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 30 日 13:08:03:
米国の銀行が、景気後退に伴う不良債権の増加に備え貸倒引当金の積み増しを急いでいる。米連邦預金保険公社(FDIC)が29日発表した統計によると、7―9月期の加盟銀行の貸倒引当金積み増し額は116億ドル(約1兆4000億円)と前年同期に比べ7割増え、90年10―12月期以来約11年ぶりの高水準になった。不良債権も前年同期比で約3割増加した。
FDIC加盟8147行の7―9月期の純利益は174億ドル(約2兆1000億円)で前年同期比9.7%減少した。収益悪化の主因は不良債権処理のための引当金積み増しだ。特に大手銀行で不良債権処理が増えている。
9月末の不良債権残高(90日以上の延滞債権と未収利息不計上債権)は518億ドル(約6兆4000億円)で前年比で33.2%増加した。不良債権の総資産に占める比率は0.79%と昨年9月末(0.69%)に比べると上昇したが、2.3―2.4%に達していた90―91年の水準には及ばない。不良債権予備軍とみられる30日以上90日未満の延滞債権は9月末で526億ドル(約6兆5000億円)で前年比21.7%増加した。