投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 29 日 23:00:22:
金融機関から債権放棄を受けて再建中のゼネコン7社の9月中間連結決算が29日、出そろった。不採算工事の受注や、債務の金利負担などで収益を圧迫されたが、マンション需要などに支えられて4社が増収となった。だが、税引き後利益は、長谷工コーポレーションと青木建設を除く5社が赤字だった。有利子負債は債権放棄を受けたにもかかわらず、5社が3月末より増加、厳しい経営実態を露呈した。
【本業不振】
官公庁工事の減少を補うため、建設ラッシュが続くマンション工事の受注競争が激化し、安値での受注傾向が強まった。この結果、飛島建設は、売上高が34・2%増と大幅な増収だったが、営業利益では61億円の赤字に陥った。増収増益だった長谷工、青木建設の2社も、通期では減収減益を予想している。青木建設は、連結の営業利益の5割を稼いでいる海外部門で、主力のホテル事業が、同時テロの影響で落ち込んだ。
【有利子負債】
7社とも有利子負債の圧縮が、思ったようには進んでいない。多額の有利子負債を抱えるフジタは、支払い利息が91億円と、営業利益の1・7倍にも上り、経常利益の赤字を解消できなかった。有利子負債の削減が進まなかったのは「工事の完成が下期に集中し、一時的に運転資金が増えたため」(フジタ、佐藤工業)という特殊要因はあるが、鹿島、大成建設などの大手ゼネコン4社は3月末よりも有利子負債を減らしている。体力差が財務体質の改善のテンポの差になって表れている。
(11月29日22:28)