投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 29 日 15:31:41:
(回答先: 日興MMF:エンロン格下げで元本割れに〔毎日新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 29 日 15:26:59)
【ワシントン逸見義行】
米大手エネルギー卸売会社のダイナジー(本社・テキサス州)は28日、同業界最大手のエンロン(同)の買収計画を撤回すると発表した。9日の買収合意後もエンロンの株価の下落が続き、買収しても、収益向上につながらないと判断したため。この結果、エンロンは日本の会社更生法に相当する米連邦破産法11条の適用申請に踏み切り、事実上の倒産に追い込まれる可能性が濃厚になった。
買収撤回は、同日、米大手格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が、エンロンの長期債格付けを大幅に格下げし、投機対象にあたる「ジャンク債」に位置付けたことがきっかけになった。他の大手格付け機関もジャンク債への格下げを実施し、株価が急落。ダイナジーが買収撤回を発表した。エンロンの同日の終値は前日終値から85・3%も暴落して取引を終えた。
エンロンは米国で電力自由化の推進役を務め、エネルギー市場の規制緩和の波にのって、急成長を遂げている。米ホワイトハウスのフライシャー報道官も会見で、「市場への影響を財務省が監視している」と、米政府も不測の事態が起こらないよう細心の注意を払っていることを強調した。
エンロンは、青森県内に火力発電所を建設する計画を持つなど、日本での事業展開に積極的で、米政府を通して、日本の電力自由化を強く働きかけている。しかし、今回の経営破たん危機で、日本からの撤退も検討の対象になりそうだ。
エンロンは、先月下旬に、副社長の不正取引が発覚し、簿外債務の発覚など経理処理に不明朗な部分も見つかったことから株価が急落し、市場からの信用を失った。救済買収で生き残りを図ろうとしたが、市場から「ノー」を突きつけられた形になった。
[毎日新聞11月29日] ( 2001-11-29-10:53 )