投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 29 日 09:55:06:
米国市場では、ダイナジーがエンロンの買収を中止すると発表したことで、エンロンが85.16%の急落となった。また、エンロンに約10億ドルの融資を行っていたJ.P.モルガンチェースとシティーグループ)を中心に金融セクターが売られる展開となり、NYダウ、ナスダック総合指数ともに大幅下落。シカゴ先物は10600円大阪比70円安で取引を終了。本日も軟調な展開となりそうだが、仮に、米市場との連動性が絶たれるとするならば、雅子さまのご出産だろう。ご祝儀買い、目先はこれがセンチメントを明るくするきっかけとなると考える。
S&Pが日本国債の長期格付けを「ダブルAプラス」から1段階引き下げ「ダブルA」とした。格付け見通しを「ネガティブ」に据え置いた。これで、イタリアと同じ格付けとなった。この発表を受け、小泉首相は“これだけ大量の国債を発行しているのだから(格付けが)上がることはない。だから安易な国債増発はできない”と述べている。以前の政治家が、格下げに関しては、余計なお世話とばかりに反発していたことを考えれば大いなる進歩と言えよう。
ところで、連結納税制度導入が当初予定通り来年4月から導入されることで事実上決着した。来年の通常国会後半で法整備し4月に遡及して適用するという異例の決着となっている。塩川財務相の英断として市場は高い評価を与えることになろう。政府は、いかに民間が元気良くポジティブに経済活動を営めるかを考慮する必要がある。また、自民森派が相続税負担が軽減される無利子国債10兆円を小泉首相に提言したようだ。金持ち優遇ということで現状実現性はクエッションであるが、その実現には期待しておきたい。
11月28日現在の25日移動平均線は10534.04円、75日移動平均線は10512.17円だ。当面は、両線がサポートとして機能する展開を想定する。米国株の調整はアゲインストではあるが安値で売り叩いた売り方の方が厳しい状態であることを考慮すれば、買戻し圧力が相場を下支えする可能性が高いとみておきたい。