投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 28 日 19:52:04:
財務省は28日開いた第13回国債市場懇談会で、国債の保有構造の安定化に向けて2002年度中にも個人向け国債を見直す方針を明らかにした。具体的には10年を目安にした長期保有を念頭に、現 行5万円の最低購入単位の小口化などを検討している。会合後、座長の吉野直行慶応義塾大学教授が記者会見し、明らかにした。
日本での国債の個人保有者は2.5%(2001年3月)。米国の5.3%(2000年 12月)、英国の9.4%(2000年3月)に比べて低いのが現状だ。同省では、24年ぶりに有名女優を起用して「国債」のテレビコマーシャル放映に踏み切るな ど積極的なPR作戦を展開している。
米国や英国では個人向け国債の譲渡を禁止または許可制としているほか、 中途換金について米国では「6カ月以降可能」、英国では「いつでも可能」とし ている。同省では市場への影響を配慮する観点から、1)保有者層を個人に限定し、譲渡性を制限する、2)個人の換金ニーズにこたえるために政府による 中途換金性も検討する−−などの論点を挙げている。
一方、この日の会合では、来年度発行予定の国債の「年限」について参加者から、「市場では10年、20年、30年とやや長めの年限の国債も需要がありそうだ」、「10年債は月に1.8兆円−1.9兆円というペースでも消化できるのではないか」−−などの意見が出たという。一方で、「短期、中期、長期とバランス が取れた形で発行してほしい」との声も上がったという。