投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 28 日 09:36:38:
小泉首相が昨日閣僚が在任期間中に株取引をお申し合わせていることについて、「政治家や役人が株を持ってはいけないという否定はどうだろうかという意見が出たから、それは検討してくださいということだ。」と解禁を検討する考えを表明した。福田官房長官も透明性が確保されているという前提ならいいのではないかとの述べている。景気、経済を映す鏡である株式市場へのこのようなスタンスの転換は大いに評価するべき動きと考える。今後、具体的に要人の投資が行われる過程で、市場との対話等のノウハウが蓄積されていくものとして期待しておきたい。
また、27日には経済財政諮問会議が向こう10年の経済・財政運営の青写真を明らかにした。プライマリーバランスをおよそ10年で黒字化させるが、景気情勢次第の部分を考慮して5年の幅を持たせて実現に向け努力するというものだ。何が何でも計画通りにするという硬直性を排除し、実態に合わせて柔軟に目標に向かう姿勢を示した点と小泉財政改革の輪郭が浮かび上がって国民に示されたという点においては市場にとって中長期的にプラス材料と認識しておきたい。
一方、来年度税制改正は迷走を続けている。連結納税制度導入に関して政府・自民党内では来春から前倒し適用の妥協案が浮上し、財務省主税局は消極姿勢だ。発泡酒増税に関しても業界の抵抗に直面しているのである。財政事情を優先し経済を活性化させるように税制で側面支援をするという配慮が欠けた論議がここまで幅を利かせてきたこと故の混乱である。いずれにせよ、財政事情優先なら売り、活性化優先なら買いとなる。論議の行方には投資家は注意を払っておく必要があろう。
新潟鉄工が更正法を申請し、同社が日経平均採用銘柄であることから除数が変更となる。裁定取引を行っている業者からの本日の先物の売り需要は、およそ300-400枚程度と予想している。ゆえに、それほどのインパクトは生じないだろう。昨晩の米国市場が11月の消費者信頼感指数が82.2に10月の85.3から低下したことが嫌気されて軟調推移となっている。朝方は、このあたりが嫌気されて調整色を強めようが下を売り叩くだけの材料も出ていないことで、押し目買いが入り底堅い動きを続けることになろう。昨日例えたように、現状は“首を落とされた鶏局面”と認識しておきたい。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。