投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 28 日 06:24:18:
伊藤忠商事が欧米メジャーと連合で、アゼルバイジャンのカスピ海南西部沖のバクー油田で1994年から進めていた石油開発事業について、来日中のシャリオフ同国副首相と平沼経済産業相が27日会談し、2005年に商業生産を開始することを確認した。日量30万―50万バレルの原油が生産できる見込みだ。
3鉱区の埋蔵量から類推すると、将来的には最大日量90万バレルの原油生産も可能とされ、今後敷設するパイプライン(全長約1700キロ)で、バクーからトルコの地中海沿岸のセイハンまで運び、セイハンで海上輸送に切り替え、欧米諸国に供給する。
同事業には、伊藤忠のほか、英ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)や米エクソン・モービルなど欧米系メジャーが参画して94年に開発に着手し、97年には試験生産にこぎつけた。油質は、有害な硫黄分が少なく優良とみられる。
日本企業が絡む主な油田開発事業としては、ロシアのサハリン油田開発事業があり、日本の輸入総量の約6%に相当する原油を2005年から商業生産を始め、大半を日本に持ち込む計画が進められている。アゼルバイジャンでの今回の商業生産が計画通り進めば、日本は中東以外の地域でも、複数の大規模油田の生産、販売、引き取りに関与する形になる。