投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 26 日 21:23:23:
山口日銀副総裁は、為替相場について、簡単に操作できるものではなく、市場の中でできるだけファンダメンタルズを
反映して動いてくれることを期待する、と述べた。
都内で講演した際、質疑応答で述べたもの。
山口副総裁は、為替について、「これだけ資本移動が自由になり、実際、巨額な資本が国境を越えて流れている。これは簡単に操作できる性格の
ものではない。為替相場が市場のなかで、できるだけファンダメンタルズを反映して動いてくれることを期待する、というしかない」と述べた。
また、山口副総裁は、流動性需要について、「どのくらい長続きするか、どのくらい大きく変動するか、その予測が難しい状態が続いている」としたう
えで、金融政策について、「流動性需要が不安定になっている現状を踏まえ、今のような(金融政策の)方法を選んでいる」との認識を示した。
また山口副総裁は、不良債権問題について、「日本政府の方針は、破たん懸念先以下に焦点をあてて、2~3年で処理をしようということが中心であ
る。そうした方針を着実に実行していくと同時に、これまでは巨額な不良債権処理を実行してきたものの、様々な理由で減っていない状況であった
が、そういう状況が変わりつつある、ということを一刻も早く示すことが重要だ。不良債権の残高が一切なくなるまで解決しない、というものではな
い」との考えを示した。
また、同副総裁は、「90年代の米国の例を見ても、問題の解決がある程度進ちょくすると出口が見えてきて、その出口が見えてくると、マーケット
は急激に改善する。日本は出来る最大限のことをスピードアップして行い、問題が解決に向けて着実に前進し始めたという印象を国民や市場に与
えることが重要だ」と述べた。