投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 26 日 17:08:05:
来年四月にペイオフが解禁されることになれば、日本の金融は極めて少ない大銀行に支配されるようになるだろう。
外資系を別にすれば、生き残るのは、みずほ・三井住友・東京三菱そして最後の生き残りをめざすその他の銀行の新グループくらいとなるだろう。
もちろん、経営内容がいいいくつかの地域銀行も生き残るだろうが、それらも次第にメガバンクの傘下に置かれ、最終的には吸収されることになる。
“ペイオフ解禁”については賛否両論が展開されているが、お題目のように自由主義や規制を唱えるアホな人(政治改革が選挙制度変更だと思っているような人)は別として、真の解禁派は、このような金融再編を志向している勢力である。
銀行の経営情報がまともに公開されず、公開されたとしても自分で判断するのがうっとうしい人が多いなかでペイオフが解禁されれば、高額の預金を持っている企業(決済性預金はさらに1年後だが)や人は、世評(新聞・TV・書籍など)やブランドイメージで自分のお金を移動させていくことになる。
現在でも、第二地銀や信金・信用組合がバタバタと破綻しているが、“ペイオフ解禁”でこの流れがさらに加速されることになる。
バブル時やその崩壊以降に同じような金融活動を行っていても、大銀行の経営者はお咎めなし、信用組合などの経営者はムショ送り。これと同じ構図が“ペイオフ解禁”で経済分野として再現されるのである。
ごく少数のメガバンクが日本の金融を支配するという構図が、収奪にも管理にも最適なのである。
そして、そのような日本の金融状況は、国際金融資本にとっても願ったりかなったりである。
私は、高利貸しが破綻しようがムショ送りになろうがかまわないが、現在の経済システムのなかでよりよい生活を望んでいる人々の多くにとって、苛酷な状況が生まれることになる。