投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 26 日 16:00:44:
1週間ほど前に、このボードで、銀行の貸し出し活動に関するBIS規制について間違った記述を見受けたので気になっていたが、広瀬隆氏の『アメリカの経済支配者たち』(集英社新書)で該当部分らしきものを見つけた。
『アメリカの経済支配者たち』の第二章 南アのゴールドが動かす資産価値(P.79)に、『「貸出しは資本の八パーセント以内でなければならない」というBIS規制を打ち出し、・・・・』という記述がある。
これは、「貸出しに対して資本が八パーセント以上なければならない」の間違いである。
「貸出しは資本の八パーセント以内でなければならない」のであれば、自己資本が1億円であるときに貸し出しが8百万円しかできないことになり、“高利貸し集団”はアガッタリである。
正しくは、BIS規制によっても、自己資本が1億円あれば12.5億円の貸し出しができるのである。そう、高利貸しは、デリバティブと同じように梃子の原理でお金を活用できるから、ボロい儲けができるのである。
銀行の破綻は、このような強欲な仕組みを内包しているのでいつ起こっても不思議ではない。
広瀬氏の著作を読まれている方も多いようなのでアップしました。