投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 23 日 00:31:20:
大多数の知事・市町村長は、何事も地元本位で、国の将来なんか念頭にないようだ。
日銀が小樽と門司の支店を閉鎖しようとしたら、地元の反対が強く、往生している。交通
手段の発達した今日、日銀の支店は半分以下でも十分やれるというのに、両支店は隣の
札幌や下関の支店から見えるぐらいの距離にある。その廃止を止める権利はどこにもない
はずだが、地元の何とわがままなことか。
JASがJALと経営統合をする。国内航路の寡占が進むのは好ましくないが、JASが不採
算航路をどうにもやめられないという事情が、この統合の背後にある。民間会社が赤字タレ
流し航路をやめられないのは、知事たちの政治的圧力による。
政治的圧力で飛ばさざるをえない航路から出る赤字は、圧力をかけている自治体が、す
べて補てんすべきだ。それもしないで政治的圧力をかけ続けて、良心は痛まないか。
もっと驚くのは、税務署の配置問題だ。いま全国に500ある税務署の配置は、敗戦直後
の混乱期に決まったものだから、その後の経済情勢にあわせて抜本的な見直しが必要だ
が、「税務署まで出ていったのでは、落ち目にらく印を押されるようなものだ」として、地元の
了承が得られないのだそうだ。税務署がいなくなれば、税金が安くなるというのに――。
地元が強引に誘致した本四架橋の赤字3兆円は、ガソリン税で始末をつけようとする案が
あるそうだ。赤字タレ流しの高速道路の建設も、地元はビタ一文、建設費の負担も赤字補て
んも、するつもりはなく、「政府が決めたんだから、計画どおりやらないと承知しないぞ」と、
道路族と組んで小泉さんを脅している。そのため構造改革路線が危ない。財政再建なん
て、できっこないな。