投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 11 日 17:40:57:
回答先: 朝日生命、基金を1000億円増強へ(日経新聞) 投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 11 日 07:42:57:
朝日生命が営業部門を東京海上火災保険の100%子会社、東京海上あんしん生命に譲渡を検討していることは、株
安など経済環境の劇的な悪化に大手生保でも耐えきれなくなったことを表している。
朝日生命はことし三月末で二千三百七十億円だった保有株式の含み損が、米中枢同時テロによる株価の急落でさら
に膨れ上がったのは確実。運用上の利回りが契約者に約束した利回りを下回る「逆ざや」解消のめども立たず、極めて
苦しい状況に追い込まれた。そこで優良な営業網だけを東京海上側に譲渡。逆ざやに苦しむ既存契約部分を残し、会
社を二つに割るという大胆な再建策の検討に踏み切らざるを得なかった。
一方、これまで「統合までは個社の責任」との姿勢をみせていた東京海上側が、方針を転換したのは、保険業界の提
携・統合の進展、競争激化がある。
安田火災は、第一生命と包括業務提携し、来年四月には日産火災などと合併して損保ジャパンを形成。住友海上と
三井海上は十月に合併して規模を拡大。日本生命もニッセイ同和損保を損保業界に送り込み、業界内の足場を固めつ
つある。こうした動きに対抗するため東京海上は負担が大きくても「ミレア保険グループ」の中に強力な生保を保持する
必要があった。
ミレア結成は二〇〇四年。朝日生命は営業部門譲渡後の既存の保険契約について「予定利率の引き下げや保険料
の値上げは行わない。保険金も減らさず、契約者に迷惑をかけることはない」としている。既存契約の管理業務に特化
する朝日生命に対し、東京海上がどんな協力を行っていくのか、注目される。(経済部・金森篤史)