投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 22 日 11:10:42:
回答先: 中堅損保の大成火災海上が「更生特例法」を申請〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 22 日 10:55:20:
中堅損害保険会社の大成火災海上保険は22日午前、更生特例法の適用を東京地裁に申請した。米同時テロなどによる保険金の支払見込み額が744億円に膨らみ、9月末時点で398億円の債務超過に陥った。同日午前に発表する。戦後の損害保険会社の破たんは2000年5月に金融監督庁(現金融庁)から業務停止命令を受けた第一火災海上保険に続いて2社目、損保の更生特例法の申請は初めて。
民間調査機関の帝国データバンクによると、大成火災の負債総額は3648億円。今年に入ってからは流通大手マイカルに次ぐ規模。
大成火災は安田火災海上保険、日産火災海上保険と2002年4月に合併し、「損害保険ジャパン」に衣替えする予定だった。更生特例法の申請後は安田火災が事業の受け皿になる可能性が大きい。安田火災と日産火災がまず2社で予定通り合併し、大成火災を買い取ったうえで経営統合する見通しだ。
大成火災は米同時テロで被害を受けた航空機向けの保険契約などを再保険の形で引き受けており、保険金の支払いが急増。経営内容が急速に悪化し、業務の継続を断念した。同時テロによる保険金支払いは海外の損保や再保険会社の経営を圧迫しているが、大成火災の破たんという形で日本の損保にも波及した。
損保ジャパンのうち、米同時テロ関連の保険金の支払見込み額は安田火災が26億円、日産火災が744億円。航空機の再保険は他の損保も引き受けており、他にも影響が広がる可能性がある。
▼金融相「大成火災破たん、予想外」〔日本経済新聞〕
柳沢伯夫金融担当相は22日午前、閣議後の記者会見で、大成火災海上保険が東京地裁に会社更生手続きの申し立てを開始したことについて「予想外という予想も上回る感じがする」と感想を述べた。今後の監督方針は「特殊ケースが起こりうる、ということを意識した上で監督に当たらないといけない」と述べ、米同時テロのような事件の影響も踏まえ対応する考えを示した。
金融庁はソルベンシー・マージン(保険支払い余力)比率を1つの経営指標に据えた保険行政を行っている。ただ生保各社は自然災害など歴史的な経験則に基づいて備えているのが通例との見方をしており、大成火災の再保険支払い負担は「人為的事故」(金融相)としている。金融相は今後の体制について、同日の記者会見で「常に状況や社会情勢に合わせて見直していくのが義務」と語り、改めて監督体制を点検する姿勢を見せた。
▼「テロ関係の再保険が一番大きな要因」金融相〔日本経済新聞〕
柳沢伯夫金融担当相は22日午前の記者会見で、大成火災海上保険が東京地裁に会社更生手続きの申し立てをしたことについて「米同時テロばかりではないが、テロ関係の再保険(の支払い負担)が一番大きな、相対的な要因だ」と述べた。全体の損失額は744億円、債務超過額は398億円という。金融相は「他の損害保険会社において、大成火災と同じような問題が生じる恐れを持つことはない、と承知している」と語り、今回の事例が業界全体の問題に波及するとの見方を退けた。
大成火災は安田火災海上保険、日産火災海上保険と経営統合し「損保ジャパン」を設立する予定だった。日産火災の経営に関して金融相は「債務超過にならないと聞いている。損保ジャパンの統合に向けて動いている」と述べ、問題はないとの受け止め方を示した。
▼大成火災海上保険の負債、3648億円・帝国データ〔日本経済新聞〕
帝国データバンクは22日、東京地裁に更生特例法の申請を適用した大成火災海上保険の負債が保険契約準備金3347億円を含めて3648億円に達する、と発表した。