投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 21 日 12:19:30:
米証券大手メリルリンチの日本法人「メリルリンチ日本証券」は20日、同社のジョン・シーブライト社長が年内に退任し、代わりに福原秀己副社長ら日本人幹部3人を共同経営責任者とする方針を明らかにした。旧山一証券の店舗などを引き継いで98年に日本に参入したリテール(個人向け)部門は、毎年250億円前後の赤字を出すなど業績不振が続き、米メリルとの間で、業務の縮小を含めた合理化策の検討が進められている。経営体制の改編もこうした事業見直しの一環と見られ、メリルの日本戦略は大きな岐路に立っている。
関係者によると、メリル日本の新体制は、リテール部門と法人取引部門にそれぞれ設置されている経営執行委員会を一本化し、リテール担当の福原氏と法人担当の幹部2人による座長3人が共同で経営のかじを取る。シーブライト社長の退任で、米メリルから送り込まれた経営トップは日本にいなくなる。さらに、同社のリテール部門はシンガポールにいるアジア太平洋地区責任者の指揮下に入る。
米同時テロを受けた業績悪化に危機感を強めた米メリルは、世界に展開している海外部門の見直しに着手している。メリル日本は「事業見直しに関しては、何も決まっていない」としているが、証券業界では、一連の改革について、リテール部門の大幅な縮小など、大なたを振るう前触れとする見方も出ている。