投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 20 日 21:10:00:
昨晩の米国市場が強い動きとなったもののわが国ハイテク株に利益確定の売りが出て指数の頭は抑えられた。大手銀行株も朝方強い動きを見せたものの戻り売りで伸び悩んだ。サポートとして機能することが期待された75日移動平均線(11/20現在10595.12 円)を割り込み、テクニカル的にも同線が当面の上値抵抗線として投資家に強く意識される可能性が高まったようだ。
2次補正に関しては、正式なアナウンスメントはないが、これ既定路線として調整が続いているようだ。30兆円枠にこだわることで、財源が注目されるが、市場は、NTT、JR各社、JT等の政府保有株放出で賄うのではとの見方でほぼ一致しているようだ。この政府保有株による需給悪が既に株価に織り込まれている可能性はあろうが、手を出し難くなったことも事実であろう。また、保有株売り出し実施での市場から資金吸い上げも今後話題となりそうだ。 デフレ傾向が強まる中、銀行が来年ペイオフ解禁を控え資産圧縮に動く。政府も緊縮財政と税収不足を取れるところからとり何とか帳尻を合わせようと奔走する。将来に明るい展望や具体的な青写真が示されない状況で・・・。今の閉塞感打破は、米国をはじめとした外部からもたらされるべきものでなく、国内要因で能動的に引き起こされるべきであろう。何も出なければ、いよいよ投資家は資産をより安全な国にシフトしておく必要があろう。その見極めは、ここ数日の話と思う。
なお、国内に留まり且つ円で資産を持つ場合は、日本政府の補助無く、規制の庇護無しでは生きられない企業への投資は避けるべきだ。いつでも、本社を外に移せて外国の有力企業とスクラッチ勝負できる企業に限定するべきと考える。