投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 20 日 20:11:05:
経済協力開発機構(OECD)は20日、加盟30か国の経済見通しを発表した。日本については、2001年の実質経済成長率を5月発表の前回見通しの1・0%からマイナス0・7%に、2002年は前回見通しの1・1%からマイナス1・0%へと大幅に下方修正し、2年連続のマイナス成長を予想している。
2002年後半からは輸出が回復するとして、2003年は0・8%を見込んでいる。物価上昇率は2002年で1・4%減、2003年で1・6%減と、当面はデフレ傾向が続くと予想、失業率も2002年5・5%、2003年5・4%と高水準で推移すると見ている。
一方、2001年下半期のOECD諸国全体の成長率については、米同時テロの影響で世界経済が減速したため、0・3%減と82年以来のマイナスに転落する見通しを立てている。アメリカの成長率は、2001年に1・1%、2002年に0・7%を予想しているが、2003年には3・8%に回復するとした。
OECDは、日本経済について「債務が改善しないと国債の格付けが落ち込み、状況が悪化する」として財政再建の必要性を主張している。このため、2002年度の新規国債発行額を30兆円以下に抑えるとしている日本政府の方針を妥当と認めている。2001年度2次補正予算の実施に関しては「財政再建戦略を1年目から覆してしまわないために断固として対抗すべき」とし、公共工事の積み増しによる従来型の景気浮揚策を実施することには否定的な見解を示した。
金融政策では「現在の金融緩和の枠組みを限界まで推進することが必要」とし、一定の物価上昇率を目標に金融政策を運営する「インフレ目標」の導入には反対している。
(11月20日19:02)