投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 20 日 19:07:53:
経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は20日、2回目の集中審議を開き、「日本再生の第一歩」とされる銀行の不良債権などについて議論した。不良債権処理の加速化を求める竹中平蔵経済財政担当相らメンバーと、新たな対応に否定的な柳沢伯夫金融担当相の意見が対立した模様だが、議論に進展がなく、今後も議論を継続する方向になった。
不良債権について竹中氏や民間メンバーらは、「処理が遅れれば将来の処理はさらに厳しくなる」との姿勢を見せている。一部の不振企業の淘汰・再編が構造改革には不可欠との認識があるためで、大口債務者の管理を別途行うことなどで、銀行の引き当ての増強などを求めたとみられる。
これに対し、柳沢氏はこれまでに「すでに決めた政策があるが、その実施状況がまだ十分な結果を出していない」として、新たな政策対応は時期尚早との考えを示している。10月の改革先行プログラムで決まったRCC(整理回収機構)の活用や主要行に対する特別検査についての現状を説明したとみられる。
経営体力が低下する銀行界からの働きかけや、景気悪化とデフレの深刻化が進んでいることも、処理の加速化に対する議論が平行線をたどったことにつながった。ただ、日本経済の集中調整期間である2、3年以内に不良債権問題が解決できない懸念が高まっており、諮問会議は今後も議論を深めることにした。 【白戸秀和】