投稿者 あっしら 日時 2001 年 11 月 19 日 19:36:02:
回答先: IMF日本管理下論 投稿者 川口英俊 日時 2001 年 11 月 17 日 23:53:44:
確かに「IMF管理下で再生するしかなくなるのだろう。いや、もうその方が改革が一番早く進むのではないだろうか?」は正しいと思います。
しかし、これが“日本経済の良化”につながるかどうかは別問題で、国民生活はより苛酷な状況に置かれます。これは、“小泉改革”が小泉政権の手で行われても同じことです。
今の日本は、“バブル崩壊”後10年間にわたって「現状維持画策」を基礎とした財政及び金融政策が採られてきたことでなんとかこの状況で済んでいるというものです。このまま続ければ、近い将来にどんな惨事が起きるかを無視しながら...
小泉改革は、基本的に'80年代のサッチャリズムやレーガノミックスと基本は同じです。そして、その後の英国や米国がどうなっていったのかをみれば、小泉改革の行く末もわかります。
日本で報じられれている“英国の再生”や“米国の繁栄”は、GDP的視点での判断でしかありません。
両国では、いわゆる金持ち階層に富がより引き寄せられるようになり、増大した生活困窮世帯の“救済”は、国民のほとんどを占めている“それほどでもない生活困窮世帯”によって行われているというのが実態です。
国家が貧民救済を行っていると言っても、税金を使って行っているのであり、付加価値税(日本では消費税)や大衆的所得税(“それほどでもない生活困窮世帯”にも課税)という税システムでは、前述のような“貧民が貧民の面倒を見る”ということになるのです。
現在のような経済状況にある日本が'80年代の英米と同じような政策をとれば、需要がますます減少し、それにつれ、供給も縮小せざるを得なくなります。これこそ、不況のさらなる悪化であり、デフレへの一層の圧力です。
IMF管理下になれば、そのような過程が否応なくよりドラスティックに行われるということです。その過程で、今よりも良い経済条件を手に入れられる人=日本国民が出てくることも確かです。
もちろん、英米のような国家社会構造が望ましいというのであれば、IMF管理下も悪くはないでしょう。それは、人それぞれの判断です。
私はイヤですけどね。