投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 18 日 22:23:03:
小泉純一郎首相は18日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで開かれたタウンミーティングに出席し、特殊法人改革の焦点になっている日本道路公団について「来年度の予算から税金投入をやめる」と述べ、年間3000億円にのぼる同公団への国費投入を来年度から打ち切る方針を明らかにした。これにより高速道路整備計画に盛られている未開通区間(2383キロ)の整備が滞ることは避けられず、自民党や地方自治体などの反発が予想される。
小泉首相は、同時に(1)日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団の道路4公団は統合して民営化する(2)整備計画は見直す――との基本方針も示した。国費投入ゼロの来年度実施を含めて、今月末までに政府方針として決定し、民営化形態や整備計画の具体的な扱いは、首相直属の第三者機関を設置し調整を委ねるとみられる。
道路4公団をめぐって小泉首相は、すでに(1)国費投入ゼロ(2)整備計画の一時凍結(3)民営化――の3点を指示する意向を固め、水面下で与党や国土交通省との調整を進めていた。しかし、国費投入を打ち切る時期についてはこれまで明らかになっておらず、来年度の高速道路整備の行方は不透明になっていた。
今回、首相が国費投入ゼロを「来年度から」と明言したのは、整備計画をめぐる与党との駆け引きにくさびを打ち、首相主導での着地をアピールするためとみられる。今年度の予算ベースで日本道路公団には3050億円、首都高速公団には485億円、阪神道路公団には168億円の国費が投入されており、来年度から打ち切りになると、新規の道路工事着工は相当制限される。