投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 14 日 22:30:07:
速水日銀総裁は、今夕開かれた月例経済報告等関係閣僚会議の席上で、今後の金融政策運営について、潤沢な資金
供給を通じ、金融市場の安定確保と緩和効果の浸透に努めたい、と述べた。
内閣府幹部が、日銀総裁の発言内容を明らかにしたもの。
速水総裁は、「米テロ後の内外金融資本市場動向を見ると、各国とも政策当局の迅速な対応を背景に、徐々に落ち着きを取り戻しつつある」とし、主
要国の株価はテロ前の水準に戻した、と述べた。
ただ、日本については、「銀行株中心に、株価がやや弱含んでいる。短期金融市場で流動性需要が不安定な状況が続いている」と指摘した。
これについて速水総裁は、「当座預金残高について、特定の目標を定めず、機動的、潤沢な資金供給を続けている。今後とも、潤沢な資金供給を通
じ、金融市場の安定確保と緩和効果の浸透に努めたい」と述べた。
また、速水総裁は、ジャパンプレミアムについて、「少し動きがあるが、総じてゼロで推移している」と述べた。
さらに、株価については、「景気の先行き不透明感から、銀行株中心にやや弱い動きだ」とし、為替動向についても、「円の対ドル相場は、日米両国と
も経済の先行き不透明感が強く、方向がつかめない状況」と説明した。
また、金融機関の貸し出し姿勢に関連しては、「需要の弱さが主たる要因だが、銀行のリスクテーク姿勢も慎重になっていることがうかがえる」と述べ
た。
そのうえで、速水総裁は、「マネタリーベースは、前年比14%程度出ているが、当預に残り、企業や家計に十分に回らない状況が続いている。これに
対しては、信用仲介機能を回復させることだ。そのためには、構造改革を進める必要がある」と述べた。