投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 14 日 16:03:49:
速水日銀総裁は、デフレスパイラルについて、極めて注意深く情勢を点検すべき局面にある、と述べた。
参議院予算委員会で舛添要一委員(自民党・保守党)の質問に答えたもの。
速水日銀総裁は、「物価の下落傾向が続いており、需要の弱さに起因する物価低下圧力について心配している」としたうえで、「物価の継続的下落と景気の悪化が同時に起きるデフレ・スパイラルについて、極めて注意深く、情勢を詳しく点検すべき局面である」と述べた。
“日銀の存在理由は何か”との質問に対して、速水総裁は、日銀法第1条を挙げ、「通貨の安定が責任であると考えている」と述べた。
“第2条の物価安定はどうか”との質問に対しては、「物価安定を通じて、経済全体が健全な発展をすれば、日銀の責任は果たされる」と述べた。
そのうえで、物価下落について、速水総裁は、「CPIは1%前後下落している。原因は何か、なかなか難しいが、需要が弱いことは確かにある。一方で、流通革命や安い輸入品が入って、内外価格差が縮小していることも事実だ。その辺を良く見極めなければならない」と述べた。
物価の安定に関して、速水総裁は、「物価安定とは、物価が上がりもしないし、下がりもしないこと。それが何%かは、申し上げかねる。物価が、上にも下にも安定することが課題だ」と語った。
舛添委員が物価の数値目標を求めたことに対して、速水総裁は、「物価の安定は、それ自体がひとつの目標だ。デフレの状況の中で、インフレの目標を作るのは極めて適当ではないし、難しいことだ」と述べた。
速水総裁は、「日銀は、全力を挙げてデフレと戦い、物価安定をもたらしたい」と述べた。