投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 10 日 11:08:35:
政府・与党は9日、2002年度の医療制度改革で、高齢者の医療費の自己負担について、〈1〉月額上限などの軽減措置を廃止して定率1割とする〈2〉現役世代並みの所得がある高齢者には2割負担を求める――との方針を固めた。また、サラリーマンの保険料徴収を月収から年収ベースに広げる「総報酬制」も導入する方針だ。
医療保険財政の破たん回避のため、高齢者と現役世代それぞれに能力に応じた負担を求めることにした。
今月末にも政府・与党社会保障改革協議会でまとめる最終報告に盛り込み、来年の通常国会で関連法案の成立を目指す。
これらは厚生労働省が9月に公表した改革試案で提示したものだが、与党3党も実施を認める方向になった。ただ、与党内には高齢者の負担増に慎重論もあり、実施時期や低所得者の扱いなどについて、今後、具体的に詰める。
高齢者医療の対象である70歳以上の高齢者は現在、原則1割の自己負担だが、外来なら月額3000円か5000円の上限があり、診療所なら1回800円で月5回目以降は無料となっている。政府・与党の方針は、こうした軽減措置は廃止して完全定率制とし、さらに高所得者には現役並みの負担を求めるものだ。
大企業のサラリーマンが加入する健康保険組合や、中小企業の人が入る政府管掌健康保険の保険料は現在、月収ベースで徴収しているが、年収に占めるボーナスの比重が高い健保組合の方が政管健保より保険料が割安になる傾向がある。
このため、政府・与党の社会保障改革協議会内でも「保険料負担の公平を図るため総報酬制を導入すべきだ」との意見が多数となっている。
(11月10日03:01)