投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 13 日 16:25:40:
日本リサーチ総合研究所が発表している「消費者心理調査」によると、10月の消費者心理は大幅悪化した8月からさらに悪化し、77年4月の調査開始以来の最悪水準となった。消費者の景気、失業、収入、物価に対する見通しの変化を反映した「生活不安度指数」は、前回8月は148と、6月から16ポイント悪化したが、10月は153となり、8月からさらに5ポイント悪化した。
この調査は、全国の男女計2200人を対象に10月3日~11日にかけて実施された。有効回収表は1458。
消費者の各種見通しをみると、国内景気見通しは「悪くなる」との回答が8月の58.0%から今回66.6%に増加。指数でみると、−7となり、大手金融機関の破たんなどが起こった97年12月以来のマイナスとなった。
失業見通し(「今後1年間に自分または家族が失業することの見通し」)は「不安」との回答が72.0%となり、8月(70.3%)からやや増加。失業不安は6月調査ではひとまず悪化に歯止めがかかったが、8月、10月と再び悪化に向かっており、過去最悪の水準を連続で更新している。
収入見通しも「増える」と回答した割合が9.8%となり、調査開始以来初の1ケタとなった。
今後1年間の消費者物価の見通しでは、「上がる」との回答は29.7%となり、8月(22.6%)から増加。一方「下がる」との回答はわずかに減少した。もっとも、同研究所では「上昇」回答の過去総平均が63.6%であることから、3割弱の「上がる」との回答についても、かなり低水準であるとみている。
10月の消費者心理の悪化について、同研究所では、米国での同時多発テロ事件と、その後のアフガン空爆や炭疽(たんそ)菌事件の発生により、国内外に社会不安が高まっていたことに加え、狂牛病問題、マイカル経営破たんなど、景気へのネガティブ材料が多く見られたことから、8月からさらに大幅悪化したもの、と見ている。