投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 13 日 15:36:19:
厚生労働省は13日、代表的な企業年金である厚生年金基金の運営に関する規制を緩和すると発表した。基金が公的年金の厚生年金に上乗せして加入者に給付している「上乗せ基準」について、現行の3分の1にまで引き下げることが柱だ。
具体的には、現行では、国に代わって厚生年金の一部を運用して確保する給付額に、さらにその給付額の「3割以上」を上乗せするとしているが、これを「一割以上」に引き下げることを可能とする。
ただ、実施には労使間の合意が必要で、合意した場合は加入者が受け取る年金額と保険料、企業の掛け金が減ることになる。厚生年金保険法に基づく通知を改正し、来年4月から適用する。
上乗せ給付の原資となる積立金の運用利回りが景気低迷による株価の低落で悪化し、企業が給付の不足分の追加負担に追われる事態となっているための措置だ。
また、加入者の退職時に一括して支払う一時金について、支給総額の9割相当までとしていた上限を撤廃する(残り一割相当は年金としてその後支払われていた)。
このほか、企業が一定の年金額を保証しつつ、運用結果次第で年金額を上積みする新制度「キャッシュバランスプラン」の導入を来年4月に解禁する。将来の年金額をあらかじめ決めておく確定給付型と、運用結果で年金額が変動する確定拠出型(日本版401k)の両方の特徴を持つ混合型で、企業と加入者の選択肢を広げるのが狙いだ。
(11月13日13:16)