投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 13 日 11:22:06:
米旅客機が墜落した。現在までのところ事故の可能性が高いそうである。事故発生直後は、米株式市場は、NYダウ、ナスダック総合指数ともにやや過敏に反応し下落したものの徐々に落ち着きを取り戻し取引を終了したようだ。
ところで、一部報道によればタリバン勢力が首都カブールから敗走しカンダハルに向かっているそうだ。また、北部同盟のアブドラ外相によれば、北部同盟軍がカブールから6キロメートルに迫る地点まで進行している。カブール陥落が目前に迫り、隣接6カ国と米ロの8カ国は、タリバン後の枠組みを選挙で新政権樹立という方向で合意する模様だ。まずは、対テロ戦争は第一幕終了が目前と言えそうだ。
91年湾岸戦争時も空爆開始からフセイン無条件降伏まで上昇しその後調整した経験則から、今回のアフガニスタン攻撃も、カブール陥落で上昇はいったん終わる可能性が高そうだ。米株が調整に入るなら当然、日本のハイテク株も調整する可能性が高くその動きは全体指数を下に押し下げることになろう。
12日の東証一部の売買代金は、4689億円と今年4番目の低水準であった。投資家の模様眺め姿勢の根源は、不良債権問題への警戒に他ならないだろう。本日付け日経新聞朝刊の「大機小機」の一文に“決算情報を信用されない発行体に上場企業の資格はない”と記されていたが、まさにその通りだろう。何れにせよ、この問題に関しては、2週間以内になんらかの結論が出るものと眺めておきたい。それが出てから、買い、売りの判断をしても遅くはないだろう。
なお、大手銀首脳のコメントとして、「市場から信認を得るには2桁ないと不安」と自己資本比率に関して発言が一部報道されている。オイオイ、今公表されている二桁若しくは9%台の数値を市場が信用しているとでも思っているのですかと聞き返したくなるような発言である。市場から信認を得るには、「PBRで1倍を超えていないと不安」に置き換えるべきではなかろうか。
本日も上値の重い冴えない閑散相場が続くことになりそうだ。日経平均の12日現在の一目均衡表雲下限は10041.40円だが、これを本日割り込んで引けると下への動きは加速する可能性があり注目しておく必要があろう。積極的に買う理由もないから割れる可能性が高いとみておきたい。