投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 06 日 16:04:08:
竹中経済財政担当相は、現状の日本経済は、少なくとも消費の歯止めがかかっている状況だ、と述べた。
閣議後の会見で述べたもの。
国内外の経済状況について、竹中担当相は、「世界経済の動向は米国経済に強く影響を受けていることは言うまでもない」としたうえで、米国経済動向について、「米国のファンダメンタルな部分はしっかりしている。ショックで調整期間は必要だが、来年半ばから後半に、いい形が出てくることを期待している」と述べた。
これを受けた日本経済については、「日本も強いマイナスインパクトを受けざるを得ない。企業部門の調整、つまり鉱工業生産や設備投資、雇用は速い速度で調整が行われている。予想より早い調整に懸念も感じているが、一方で、個人消費が比較的安定した要素を残している。日本経済は、少なくとも、消費の歯止めが、かろうじてかかっている状況だ。歯止めが外れると、日本経済は、本当に厳しくなる」との見方を示した。
自民党内から追加景気対策を求める声が出ていることについて、竹中担当相は、「基本的には国債発行30兆円枠で財政再建の道筋を付けることが重要だ。一方で、危機的な状況の時には、柔軟かつ大胆に対応する。これは小泉首相も言っていることだ。後は状況の判断であり、政策への姿勢は変化していない」と述べた。
ただ、状況判断の時期については、経済指標に注意を払いながら、柔軟に判断していくとした。
政府経済見通しの見直し作業について、竹中担当相は、「基本的には早く作業を進めたい。速やかに作業を終えて、早い時点で真の姿を示すことが必要だ」としながらも、「新しい経済指標に不確実な要素が入っているため、作業が遅れている」という。このため、内閣府試算値の公表めどについては、明らかにしなかった。
−0.9%で最終調整をしているとの一部報道について、竹中担当相は、「事務方から数字の報告は受けていない」と述べた。