投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 11 月 05 日 10:54:34:
もし、ペイオフ解禁が来年4月から予てからの約束通り実行されるのなら今月は時間的にタイムリミットとなると考える。まず、12月は年末であり、3月、9月同様特殊な資金需要の発生月であり、当局も無用な混乱は避けようと考えるだろう。政府が、マイナス成長を甘受すると公言している以上、マクロ環境の好転は見通し難い。金融機関も持ち合い解消売りを加速させることになる。特に、例年年明け以降は、その解消売りが駆け込み的に急増することから、少なくとも、需給関係が良い今のうちにできるだけ現金化しようとするだろう。
となると、マイナス成長が継続し企業がリストラと在庫調整に勤しみ、雇用情勢が悪化する状況が当面展望され、更に、来年年明け以降の株式需給が3月下旬まで悪化するのなら、株価水準が現状より3月の方が高いという保証はない。一方、マクロ環境が好転しないのなら過剰債務に喘ぐ経営不振企業の経営はますます悪化し、銀行の不良債権は必然的に増加しよう。それに加えて、金融機関は、保有株の下落リスクに晒される可能性があるのだ。
ならば、11月中にヤバイ問題はそれなりに方向性を出し結論とけじめをつけて、12月から3月下旬までにその処理を済ませ、晴れてペイオフ解禁を迎えるということが最もすっきりとしたシナリオと思われる。先週上場企業が2社破綻した。今年9社の上場企業の破綻となったが、これは序章に過ぎないと考える。今後、これが小物から徐々に大物に展開されるイメージで眺めておきたい。なお、この破綻は、不良債権処理進展のシグナルであり、間違いなく「膿出し」が進捗している証として前向きに捉えるべき材料であろう。
投資家は、従来以上に投資先の財務状況をチェックするべきだ。株主資本比率はどうか、直近5年の利益推移はどうか、主要株主構成はどのようになっているか等々。その意味では、信頼するに足る米国政策当局のメリットを享受できるハイテク株は資金の受け皿として機能しよう。また、持ち合い解消売りに晒されないIPO銘柄中心に新興市場もその受け皿として投資家の熱い視線を集めそうだ。金融機関の持っていない株が上がる。当面は、その傾向が継続することになりそうだ。「破綻なくして相場の底入れなし」といった状況と考えておきたい。
ところで、本日付けの新聞で新生銀行の「ドライ」な資金回収の特集記事が載っていた。同行が上場してくるのなら、投資対象として最も好ましい金融機関と言えよう。ウェットな貸借関係で、貸方も借方も腐ってしまうリスクがないのだから。