投稿者 sanetomi 日時 2001 年 11 月 02 日 03:35:34:
日本銀行は１日、９月18日開催した金 融政策決定会合の議事要旨を公
表した。それによると、「当座預金残高が６兆円 を上回ることを目標として、潤沢な資金供給を行う」とした金
融調節方針と、 公定歩合を0.25％から0.10％に引き下げる議長案は、中原伸之委員を除く８人 の賛成多数で
可決。９月11日の米同時多発テロ事件を受け、米連邦準備制度理 事会(ＦＲＢ)、欧州中央銀行(ＥＣＢ)と歩調
を合わせ、協調利下げに踏み切っ た。
大方の委員は、１）景気の現状は、輸出の落ち込みを起点とした生産の大 幅減少の影響が雇用・所得面にも
拡がり始めるなど、調整は厳しさを増してい る、２）先行きは、景気の調整が徐々に内需面にも拡がり、それが
調整を長期 化させる可能性が高まっている、３）米国テロ事件の発生が、先行きのダウン サイドリスクと不透
明性を一層高めている−−という認識で一致。
当面の金融政策運営については、１）米国テロ事件が金融資本市場や実体 経済にどのような影響を与え
るか、引き続き細心の注意をもって見守る必要が ある、２）万が一、資金決済の円滑や金融市場の安定が損
なわれるような事態 になると、これまでの思い切った金融緩和措置の効果浸透に支障をきたす恐れ がある−
−との認識が概ね共有された。
そのうえで、「当面は、当座預金残高が６兆円を上回ることを目標とした潤 沢な資金供給の継続や公定歩
合の引き下げなどによって、円滑な資金決済と金 融市場の安定を確保していくことが適当」との見方で大方の
委員の意見一致を みた。
中原伸之委員がプライスレベルターゲティングを提案
中原伸之委員からは「2001年１−３月期平均の消費者物価指数（全国、除 く生鮮食品）のレベル（99.1）を
基準として、2003年１−３月期平均の同指数 について、その基準レベル（99.1）を維持ないしはそれ以上に引
き上げること を目的として、金融市場調節を行う」とする議案、いわゆる「プライスレベル ターゲティング」が提
出されたが、８人の反対多数で否決された。
８月の金融緩和措置の効果については、多くの委員が「短期金利の幾分の 低下を除いては、これまでのと
ころ効果はほとんどみられていない」と評価。 国債買い切りオペの増額については、複数の委員が「国債買い
切りオペ増額の 位置付けについては、８月の決定の影響や、今回増額を見送ることの影響など も含め、もう
少し市場の動向を見極めたい」と述べた。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。