投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 29 日 20:00:14:
塩川財務相は29日、大阪市の財務省造幣局で行われた「製造貨幣大試験」に出席した後、記者会見し、銀行の不良債権処理が難航している現状を踏まえ、「過剰債務を抱えた企業を整理するための公正な基準を作るべきだ」と述べ、再建が困難な借り手企業を市場から退出させる新たなルール作りが必要との見解を明らかにした。
銀行が問題企業を客観的に判断する基準として、財務相は、<1>無配が数年間、続いている<2>債権放棄を受けても経営改善が見られない<3>実質的に債務超過状態になっている――などを具体的に例示した。
財務相は、不良債権処理が遅れている原因として、「銀行と借り手企業が完全に癒着している。銀行は(問題企業との)癒着関係を整理しなければならない」と強調した。
一方、国内の経済情勢に関しては「米同時テロでじわじわ悪影響が出てくる」との見通しを示しながらも、「当面は極端な経済刺激策は必要ではない」と述べ、今年度の国債発行額を30兆円以下に抑えたいとの考えを改めて表明した。
ただ、「世界同時不況のような深刻な不況の風が吹きそうなら、国際協調の観点から柔軟に対応しなければならない」とも指摘し、今年度2次補正予算の編成に含みを残した。
(10月29日19:05)