投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 29 日 17:49:21:
第一勧銀、富士銀行、日本興業銀行が統合した世界最大のメガバンク『みずほフィナンシャルグループ』は、来年4月に3行を解体し、大企業向け銀行、個人向け銀行など業態別の新銀行に再編する。
その際、現在100人以上いる3行の役員が大量に退任することになると見込まれているが、その退職金の総額は数十億円に達するという。
最高額は“興銀のドン”として君臨してきた西村正雄頭取だ。西村氏は破綻した百貨店そごうへの融資を長く担当し、興銀を経営難に陥らせたA級戦犯と国会でも批判され、3行首脳の中では唯一、新銀行の経営陣に残らずに、来年のグループ再編を機に引退するとみられている。18年にわたって興銀役員を務めた西村氏の退職金は、みずほと興銀はともに決まっていないとしているが、「10億円ほどになる」(興銀幹部)とも見積もられているから、3行経営陣の中でもズバ抜けて多い。
興銀には7000億円の税金が投入されており、みずほ3行では税金投入総額は2兆8000億円にのぼっている。税金で救われた銀行のトップが、経営責任を問われるどころか、10億円もの退職金と聞いて国民が納得すると思うのか。
小泉首相は本誌報道直後、金融庁に銀行役員の退職金リストを提出させ、官邸ではそれを公表して自主返還を求めることが検討されたが、実際には今に至るまで何の行動もない。それどころか、みずほグループの役員退職金問題では、官邸と金融庁はみずほ首脳部に「西村頭取の退職金問題を表面化させるな」とひそかに指示を出し、隠蔽工作を進めた。
官邸が慌てたのも無理はない。西村氏は小泉首相が仕えた故・安倍晋太郎元外相の異父弟で、安倍晋三官房副長官の叔父にあたる。官邸と太い人脈を持っている。
ほとぼりが冷めるのを待って退職金を払うやり方は、今や銀行と金融庁、官邸の暗黙の了解になっている。
小泉改革の内実も癒着と談合でしかない。