投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 27 日 09:45:24:
松下電器産業は26日、現行の退職金制度を抜本的に見直し、退職時の役職や給与水
準が同じでも、退職金額が会社への貢献度に応じて格差が出るように改める方針を明らか
にした。さらに、退職金の一部を高利回り(7・5%)の年金として会社から受け取る「福祉年
金」制度も市場金利に連動するよう見直す考えだ。厳しいIT(情報技術)不況を乗り切るた
めの対応で、既に労使協議に入っており、早ければ来春にも実施する。
松下の退職金は役職や給与水準などをベースに算出し、同一役職者の場合、格差はほと
んどない。しかし、今年度から給与については同じ地位にいても上司や部下ら多人数の評
価で格差が出る“360度評価”に切り替えている。
退職金についても、こうした評価の積み上げをもとに格差をつけるのが狙いで、結果的に
勤務時代の会社への貢献が反映されるようにするのが狙い。具体的な算出方法や格差の
幅などは、今後の協議で詰める。
一方、「福祉年金」は、松下の福利厚生の手厚さを象徴する存在として知られている。最
大で退職金の半分をこの年金で運用することができ、保証利回りが7・5%に固定されてい
る松下独自の制度。しかし、超低金利下で運用難に陥っており、見直しは避けられないと判
断した。積み立て利率を指標となる国債利回り(現在1・3〜1・4%程度)などの市場金利を
元に決める。 【吉田慎一】
[毎日新聞10月27日] ( 2001-10-27-02:16 )