投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 26 日 17:05:29:
ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、邦銀の要注意先債権の問題が近い将来に解決する可能性は低い、との見解を示した。
ムーディーズは、システミックサポートの枠組みが変化しない限り、邦銀の要注意先債権の水準が低下するとは考えにくいとするリポートを発表した。
市場が引き続き邦銀の自主規律を求める方向に向かっている一方、日本企業は継続的な圧力にさらされており、要注意先債権の問題が近い将来に解決する可能性は低いとムーディーズは見ている。
ムーディーズは、最近発表したリポート「邦銀:開発銀行型モデルからの脱却には外部支援が必要」の中で、「不良債権問題は邦銀とその引き受け慣行のみに原因があるのではない」としている。「要注意先債権は、成長を前提とした企業経営と、邦銀による従来からの実効的審査の欠如の象徴である。また、邦銀の場合、リスクに見合った金利設定に必要な管理ツールや、貸出先の機動的な選別が行えない状況にあると言う点で特殊である」と付け加えている。そのうえで、「要するに、この問題は銀行だけの問題ではなく、国全体、日本企業全体の問題だ」と述べている。