投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 23 日 09:25:12:
金融庁が大手銀行に自己資本の増強を要請している。収益力強化策やリストラ計画などを機関投資家に提示して資本調達できるようになれば、市場の信認を得たといえるからだ。与党やエコノミストの間に根強い大手銀への公的資金の資本再注入論をけん制する狙いもあるもようだ。
柳沢伯夫金融担当相が大手銀行の頭取、社長に自己資本の調達を働きかけたほか、森昭治長官も「金額は少なくても資本の自力調達を考えたらどうか要請している」と述べている。
金融庁によると、大手銀の自己資本比率は9月末でおおむね10%程度。経営の健全性を示す自己資本比率に問題ないとしている。しかし金融庁は大手銀の株価低迷から、銀行に対する市場の信認が低下しかねないと懸念。大手銀が市場の信認を得るよう努力し、そのうえで資本増強するよう促している。
資本増強に動く銀行も出ている。三和、東海、東洋信託銀行のUFJグループでは、三和銀が機関投資家を引受先とする2000億円程度の優先出資証券を発行すると発表した。