投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 16 日 21:37:49:
──お墨付き狙いか、それとも破綻処理か
13日(土)の日経新聞の朝刊に三井生命に金融庁が検査に入ることになった
と小さい記事が載っていた。金融庁になって初めての金融庁マニュアルでの検査
になるが、生保関係者は中間決算直前なのに何故、今入るのか意図がわからない
と言っていた。通常の検査であってもこの時期、いろんな憶測を呼ぶので金融庁
は、もっと順番を考えるべきではないのか。
金融庁の検査の意図を推測すると、
@検査に入ってもらって経営が大丈夫とのお墨付きをもらう
A経営状態が悪ければ、更生特例法を出させる
のどちらかになると思われる。
「@検査に入ってもらって経営が大丈夫とのお墨付きをもらう」の場合、後で
破綻した場合は金融庁の責任を問われることになるので、責任回避をしたい金融
庁が素直にお墨付きを与えることは、考えられない。
お墨付きを与える場合、三井住友銀行が劣後ローンを提供するなどの支援を取
り付けた場合であろう。このケースが一番、ありそうな話である。
「A経営状態が悪ければ、更生特例法を出させる」というのは、生保の事情が
ある。
それは、日本生命など大手5社は今後、保護機構に資金を出さないことと公的
資金の支払い回避である。保護機構に生保が金をださなければ、公的資金に頼る
しかないが、その公的資金を金融庁が投入を回避しているのである。
そうなると、破綻生保の処理は受皿会社と契約者の二者の負担で、債務超過を
処理しなければならない。処理のためには債務超過が少ない方がいい。そのため
には早めに検査に入って破綻状態に陥っていれば、更生特例法を出させて債務超
過が大きくならない前に破綻処理をさせることが最善の策となる。
検査は11月初めには検査結果がでるが、さあどっちになるか。