ついに郵便局で「国債」6割が売れ残った(週刊新潮10/18号)

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 11 日 14:16:58:

いよいよ日本国債に魅力がなくなったということかもしれない。なにしろ、郵便局の一般投資家向け窓口販売で6割も売れ残ったというのである。
郵政事業庁によれば、「1年前は満期を迎えた定額貯金が多かったこともあって、30分で完売したほどです。しかし、今年に入ってからは、売れ行きが落ちている。9月までの上半期では41%しか売れなかった。特に売れ残ったのが2年物国債です。上半期に1兆6230億円の販売予定なのに売れたのは6068億円。1年前には0・6%あった利回りが今では0・084%ですから、あまりに低すぎて買う気もしなくなったのでしょう」
ちなみに、売れ残ったい国債は郵貯が引き取るそうだが、240兆円の貯金残高から見れば、微々たる金額だという。それにしても、国債の発行額は今年度末には387兆円。
地方債も含めれば666兆円に上り、格付け機関のムーディーズやスタンダード&プアーズが国債の格付けをすでにダブルAに落とし、さらに下げる方向で見直す、としているのは周知の通り。
「金利があまりに低すぎて買わなくなったということでしょう」
というのは、住友生命総合研究所の霧島和孝主任研究員だ。
「国債は銀行と日銀が買っていますが、インフレになったら大損になる。銀行は70兆円も買っていますから万一、国債相場が暴落したら第二の不良債権になって破綻しかねない。小泉首相は国債発行を30兆円に抑えると公約していましたが、税収減とテロで30兆円に抑えるのは無理になっている。暴落するかどうかは国債の大量発行に不信感が爆発するかどうかです」
それでなくても、テロ組織との戦争が長引き、原油価格が急騰でもしたら、物価が上昇し、債券相場の暴落というリスクを抱えているという。
「国民自身が危ないと感じているのでしょう」
というのは、京都大学の吉田和男教授だ。
「売れてもおかしくない期しょう。イタリアは国債発行額がGDP比で120%になって経済がガタガタになった。日本の666兆円の借金はGDP比で130%ですが、日本がそうならないのは、郵貯特別会計が国債の3割を買うことになっているからです」
それは郵政事業を民営化すると、国債相場が暴落するゾ、という民営化反対の脅しの材料にもなっているらしい。
「しかし、貿易収支がおかしくなってきています。外貨を稼いでいた自動車とITのうち、すでにITは輸出が急減している。貿易収支が赤字になったら、金融不安から急激な円安、債券相場の暴落になりかねません」(吉田教授)
庶民にも巨額の国債発行に違和感が出てきたのかもしれない。

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