介入は米への資金支援か――ドル買いで信用収縮防ぐ(10日・日経金融新聞)

 ★阿修羅♪

[ フォローアップ ] [ ★阿修羅♪ ] [ ★阿修羅♪ 国家破産2 ]

投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 10 日 17:43:10:

       米英軍によるタリバンに対する攻撃開始は、前日の海外市場で織り込まれていたのだろうか。九日の東京外国為替市場で、円は一ドル=一二
〇円近辺で小康を保った。
米同時多発テロ以降、国際資本移動の縮小への懸念が強まるなかで、米国への資金還流にひとり精を出している当局がある。ほかならぬ日本
である。
  ★ ☆ ★
先週末に発表された九月末の日本の外貨準備は、同月十七日からの断続的な円売り介入を受けて、二百四十八億ドルの大幅増加となった。
外貨準備の運用先である証券や預金の利息を差し引いて、九月の介入実施額を推測すると二百億ドルを超えたのは確実だ。その大半はドル買
い介入だった。
企業の輸出採算悪化と株安の引き金になる円高を防ぐのが、介入のねらいである。
塩川正十郎財務相もオニール米財務長官に理解を求めたという。だが、この局面で大量介入に胸をなで下ろしたのは、当の米国なのではない
か。
日本以外の海外当局は、九月十一日の同時多発テロ以降、むしろ米財務省証券の保
有額を減らしているからだ。論より証拠。ニューヨーク連銀が保管する海外当局保有分の米財務省証券は、九月十三日から十月三日までの三
週間で三十七億ドルの増加にとどまった。
対するに、日本の外貨準備による外国証券保有額は、九月には百二十億ドル増えている。大部分が米財務省証券である。とすると、日本以外
の海外当局はこの間、差し引き八十億ドル程度、米財務省証券を減らした勘定となる。
いくつかの理由が考えられる。まず、対米輸出の落ち込みでアジアや中南米諸国の貿易収支は悪化し、外貨準備が減少している。次に、ウォー
ル街の象徴である世界貿易センタービルがテロの標的となったことで、外貨準備の運用先をドル以外の通貨に変えた当局があるかもしれない。

さらに、米国がテロ資金の封じ込めの音頭取りをし始めたことで、背筋がヒヤリとした当局者もいたに違いない。国家財政と指導者のポケットの
区別がない発展途上国の場合、米国での運用には二の足を踏んでもおかしくない。
どの要素が強いにせよ、基軸通貨であるドル建ての外貨準備が減少することは、米国のみならず世界的な信用収縮を招く。日本はドル買い介
入に伴う米政府証券の購入を通じて、信用収縮に歯止めをかけた功労者ともいえる。
  ★ ☆ ★
今回の介入が担ったもう一つの役割は、米銀への流動性供与だ。外貨準備で運用する外銀向けの預金が、九月には三十五億ドルも増加して
いる。邦銀向けの預金の増加額が四十億ドルであるのと比べても、外銀向けの伸びが目立つ。その大部分は、ドルの決済リスクに見舞われた
米銀向けとみられる。
一九九七年十一月、北海道拓殖銀行や山一証券が破たんし、邦銀はジャパンプレミアム(邦銀の資金調達金利の上乗せ)に直面してドル資金
調達に苦しんだ。その邦銀向けに施したのと同様なドル資金の供給を、日本の当局は今回、米銀向けに実施したのである。
だから米国は日本に感謝すべきだとはいわない。でも、何も貢献していないという言い方だけはやめてほしいものだ。金融関係者も米国の口ま
ねをするだけでは、グローバルな資金の米国離れという現実を見誤るのではないか。
(編集委員 滝田洋一)

        # FP親衛隊国家保安本部 殿、コピペさせていただきました。

フォローアップ:



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。