投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 09 日 17:43:06:
速水優・日銀総裁は9日、参院予算委員会に参考人として出席し、歯止めがかからない物価下落の原因について「最近需要不足による影響が大きくなってきていることを認めざるを得ない」と述べ、需要不足による物価下落が景気の悪循環につながる「デフレスパイラル」に対する警戒感を示した。その一方で、「インフレ懸念を頭に入れておくのも中央銀行の責任」とも指摘。現在の量的緩和策が将来的にインフレの進行につながるリスクを抱えているとの認識を明らかにした。
速水総裁は物価下落について供給面と需要面の原因がそれぞれあり、供給面の要因としてアジアなどからの低価格な輸入品の流入とその輸入品に競合する国産品の値下がりの影響や流通の合理化などが原因と分析。例として消費者物価の動向を挙げ、サービス価格が横ばいなのに対し、農水産物を除く商品が下がっており、特に輸入競合商品で下落が目立つことを指摘。そのうえで最近需給バランスが崩れているとも説明し、需要不足の面が強くなってきているとの認識を示した。