投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 06 日 18:54:02:
日本人は貯蓄好き。従来の人気商品は一時払い養老保険や終身保険など貯蓄性を重視したものが多かった。しかし、最近は金利の低下で貯蓄性をほとんど期待できないものが多い。保険料も上昇しているので「貯蓄は保険以外で考えたほうがいい」というファイナンシャル・プランナーが多い。
「余ったお金は投資信託でも」
石井ゆたか氏は「死亡保障が必要と思ったら保険料の安い定期保険に入り、余ったお金は、投資信託などに回すことを勧める」と話す。バブル期の高金利下で、人気を集めた貯蓄性保険の代表的商品である一時払い養老保険は死亡時の保険金の支払いは少ないが、10年経つと配当も含め2倍近くになって返ってきた。
しかし、今では、100万円で一時払い養老保険に加入しても、10年後の満期保険金は106万円程度だ(35歳男性)。10年預けて利息が6万円。これって貯蓄?と思わず、唸ってしまう。保険会社にとっても、収益が上がらないため今はこの商品はほとんど販売されていない。
予定利率は年1−2%だが…
契約者に加入時に約束する予定利率は、会社や商品によってまちまち。現在では、主要商品で、年1%−2.0%程度といったところ。もっとも高かったバブル期には、年6%程度あったうえに、配当も高く利率以上のリターンが期待できた。
だが、その後の急速な金利低下をまともに受け、大幅に引き下げられた。しかも、運用されるのは、事業費などを差し引いた額であるから、払った保険料の利回りとして計算すると、年0.4%程度のようだ。ただ、この利回りでも、銀行の預金利率よりは高いので、大金を預けたいと思う人もいるかもしれない。
物事は単純ではありません
しかし、物事はそう単純ではない。多くの人が加入している定期付き終身保険では、死亡保険金の支払いに関わる定期特約の比率が、貯蓄部分である終身保険の10倍などというように一定の制約があり、終身保険を増やすためには、掛け捨ての定期特約も増やさなくてはならないためだ。
もっとも貯蓄部分と保障部分を明確にした新型の保険は、こうした点を改善して加入者のニーズに柔軟に対応できるようにしているため、チェックしてみる価値はある。
1年後は「時代遅れ」かも
もう一つ気を付けなくてはいけないのは、保険の場合、短期間で解約すると戻ってくるお金が払った保険料の合計より少ないこともありうる点だ。新商品のなかには、住友生命保険のように一部引き出しや、まとまった資金を保険料として、“預け入れ”が可能な商品も出てきている。
生保商品はここ数年、どんどん新しいユニークな商品が出てきている。今、書いていること、実は1年後には、すっかり“時代遅れ”になっているかもしれない。
東京 竹内 カンナ Kanna Takeuchi JK