投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 04 日 22:11:44:
伊藤隆敏一橋大教授、深尾光洋慶大教授ら経済学者7人が4日、「日本の金融システム再建のための緊急提言」を発表した。不良債権処理を進めて資本不足となった銀行に対し、「はじめに公的資金ありき」ではなく、まず市場で資本を調達するよう強制する点が特色。調達できなかった銀行は一時国有化する一方、自力で調達した銀行には公的資本の注入を容認するよう主張している。
緊急提言の発起人は伊藤、深尾の両氏と星岳雄カリフォルニア大学サンディエゴ校教授の3人。伊藤元重東大教授、奥野正寛東大教授、清水啓典一橋大教授、林文夫東大教授の4人が賛同者として名を連ねた。提言はデフレと不良債権処理の遅れにより、「このままでは1997―98年のような危機の再発は避けられない」と警告。デフレ阻止と金融システム強化の2本柱で構成している。デフレ阻止策は日銀に対して物価安定の数値目標(インフレ・ターゲティング)を設定し、その達成のためにあらゆる金融手段をとるよう促した。具体的な数値目標としては「例えば生鮮食料品を除く消費者物価上昇率で1―3%」と示している。