投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 10 月 04 日 13:44:22:
日銀の田谷禎三審議委員は4日、静岡市内で講演し、日銀当座預金残高の増額などによる短期金利の低下を通じて需要に働きかけていく現行の金融政策について、「オーソドックスな政策手段はほぼ限界に達した」と述べ、日銀の政策余地はほとんど残っていないとの認識を示した。そのうえで金融政策が本来の効果を発揮するには不良債権問題の解決が重要と強調。「すでに出されている(整理回収機構の機能拡充などの)施策の具体化の過程でいかなる貢献ができるかを考えたい」と語り、日銀としても不良債権問題の解決を具体的に後押ししていく必要があるとの考えを明らかにした。
田谷審議委員は日銀が当座預金残高を引き上げても市場から材料視されなくなっていることや金融機関の中には当座預金に積み上がられた資金を運用せずに放置するケースがみられることなどを挙げ、現行の金融政策が限界に達していることを認めた。長期国債の買い切り増額についても景況感の悪化と絡んだ国債増発懸念が招じるなど、タイミングによっては金利上昇要因になるとし、効果的な政策とは限らないとの考えを示した。