投稿者 sanetomi 日時 2001 年 10 月 04 日 00:29:06:
日銀政策委員会の植田和男審議委員が先月29日に福島大学で開催された日本金融学会で講演した内容が3日、公表された。インフレ目標策の導入について、「景気を刺激するための金融政策手段が限られている現状では、市場の冷ややかな反応を招くにとどまり、金融政策に対する信認を失わせる」と慎重な見解を示した。
植田委員は、「景気やインフレ率が正常な水準に戻った後であれば、ひとつの政策オプションになりうる」と述べ、デフレ下でのインフレ目標設定の効果には疑問を呈した。
そのうえで「(デフレからの脱出時期は)むしろ財政政策を含めた政府の経済政策で決まる」と説明。政府の選択肢として「思い切った拡張的財政政策」と「構造改革を真剣に進めること」の二つを例示し「どちらがよいか、他のポリシーミックスがあるか、決定権は政府にある」と述べた。
[毎日新聞10月3日] ( 2001-10-03-20:46 )