投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 28 日 21:47:15:
9月中間決算を行う企業が保有株式の含み損益を算出する際の基準となる株価が決まる28日の東京株式市場は、東証株価指数(TOPIX)の終値が、前日比19・64ポイント高い1023・42と今年3月末より20%も低い水準で取引を終えた。日経平均株価(225種)も、同78円15銭高の9774円68銭と、3月末より25%低くなった。外資系証券のJPモルガン証券は、大手銀行15行すべてが9月末に株式の含み損に転落し、含み損総額は3月末の約3300億円から4兆7000億円へと大幅に拡大すると推計しており、株安による企業決算への悪影響は避けられない情勢となった。
この日の市場では、円高の一服を受け、自動車、精密などの輸出関連銘柄が買われたほか、通信、証券など幅広い銘柄が値上がりし、日経平均は一時、9933円69銭まで上昇して、取引時間中としては6営業日ぶりに9900円台に乗せた。しかし、午後に入って、NECが業績予想を下方修正するとの情報をきっかけに、上げ幅が急速に縮小して取引を終えた。
終値を今年3月末と比較すると、TOPIXが253・85(19・8%)低く、日経平均も3225円02銭(24・8%)下落している。東証1部の時価総額も、約287兆円と、3月末より約56兆円も縮小した。
決算集計の基準となる株価が大きく下落して含み損が拡大したことで、多額の評価損計上を強いられる銀行や、企業年金に多額の積み立て不足が発生する企業が対応を迫られることは確実で、不良債権処理や企業業績の回復に大きな影響が出そうだ。
(9月28日20:26)