投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 21 日 12:08:19:
今月11日に起きた同時多発テロに対する米国の行動に、日本も応分の負担をする見通しとなった。今後、有事立法を軸に輸送や掃海などの後方支援体制が、次第に具体化される可能性がある。今回は、資金提供のみの貢献にとどまった湾岸戦争とは異なり、多様な「人」や「物」の支援が検討されることが確実視されている。皮肉な結果ではあるが、日本経済という視点からすれば、“動乱”という流れで補正予算を組まずとも新しい補正予算が降ってわくようなことになるかもしれない。石油元売りの日石三菱<5001>、コスモ石油<5007>、ジャパンエナジー<5014>、タンカーの共栄タンカー<9130>、さらには、日本郵船<9101>などの船会社にも恩恵が及ぶほか、ODA(政府開発援助)がらみでも特需が見込めそうだ。
●現実的な線としては国債増発か?
支援体制についての最も肝心な資金をどう調達するかについては、現時点では明らかにされていない。しかし、霞ヶ関や永田町周辺で語られているところによると、消費税や法人税の一部を流用する案も囁かれているが、当面、現実的な線として検討されているのが、国債の増発である。
例外なき構造改革の旗を降ろさずに国際貢献の大義と義務を果たすには、国債の増発が最も理解を得られやすいからだ。すでに閣僚のなかでも竹中大臣は、早くも財政再建の“シナリオ”が狂った理由を米国の株安とテロ事件に結び付けようとしている。確かに予想外の事件が発生したことは事実だが、待ってましたとばかりの動きは、貢献をテコに景気対策を打ちやすい環境が整ったと判断したからに過ぎない、とのヤブにらみの見方が出てもおかしくないほどのタイミングだ。
●景気浮揚に向けて“密かに期待”・・・
いずれにしても近く具体的な論議にまで踏み込み、後方支援の具体化が図られることになるだろう。予想されることは、まず燃料の提供や輸送である。今回はタンカーや車両の提供なども含まれる可能性が高い。また、武器や弾薬にまで及ぶことも可能性としては考えられるなど、現金の支援よりも物資の提供や人の動員などが主体になる見通しが強いといわれる。
国債でこれらを調達すれば、あっと言う間に補正で2〜3兆円の規模となろう。イラクがクエートに進攻した前回の湾岸戦争では、臨時石油特税で1兆3000億円を拠出したものの、国際的貢献としてはほとんど評価されなかった。が、今回は石油と直接結びつかないため、財源を国債で賄う方向で検討せざるを得ないが、それによって自らにタガを嵌めて身動がきとれなかった小泉政権にとっては、まさに事態が急変したといえる。経済アナリストの一部では、不謹慎ながらも「景気浮揚へのきっかけとして、密かな期待が高まっていることは事実」という意見も出ている。
(伴有 亮太郎)