投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 18 日 12:28:06:
自民党の大原一三・元農相は読売新聞社とのインタビューで、株式市場の活性化策として、回収不能となる恐れが大きい不良債権を2、3年以内に処理することを法律で大手銀行に義務付けるとともに、処理によって自己資本が足りなくなる銀行へは公的資金を再注入すべきだとの考えを示した。大原氏は近く、こうした市場活性化策を樋口広太郎・内閣特別顧問を通じて小泉首相に進言する。
政府は「破たん懸念先債権」など回収不能となる恐れが大きい不良債権を2、3年で処理する方針を示しているが、市場関係者などからは、取り組みの遅れも指摘されている。
大原氏は「米国の大手証券会社などに聞くと、市場の最大の関心事の1つは不良債権処理だ。政府の断固たる方針を示すことはアナウンス効果が大きく、市場は安心する」として、政府の処理方針を法律に明記することの必要性を訴えた。
その上で、銀行は自己資本で不良債権を償却し、自己資本の減少分は公的資金を注入して補てんする。公的資金注入の見返りに国が取得する優先株については、銀行が株価低迷で配当を見送った場合でも議決権が生じないように明確に規定し、「銀行が国有化される」との懸念を打ち消す。同時に、普通株による資金注入も認める。さらに、不良債権の一部は整理回収機構への移転を義務付け、銀行の損失や無配を容認し、経営健全化計画の達成時期も弾力化する――としている。
また、大原氏は日本銀行による一層の金融緩和も求めた。具体的には、中央銀行が一定の物価上昇率を目標に金融政策を運営する「インフレ目標」を導入し、上昇率は年2%程度とするよう主張したほか、日銀による国債の直接引き受けと、新規発行のコマーシャルペーパー(CP)や社債の購入をそれぞれ10兆円規模で実施し、金融機関から長期国債を買い切るオペレーション(公開市場操作)を大幅に増額することなども掲げた。大原氏は「国債引き受けはもっとも効果がある。全国津々浦々までおカネが行き渡る」としている。
(9月18日03:03)
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