投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 06 日 18:31:29:
かねてから金融危機は、再発すると述べてきましたが、いよいよ、その“準備”が整ったようです。
今回の”金融危機”は、今のところ、＜作られた＞危機が想定されていますが、この想定通りに終わらないのが、金融問題なのです。
特に、今回の場合は、＜国債危機＞が忘れられています。
一部で報じられましたが、＜アジア中央銀行が日本国債を売っている＞との指摘もあり、今後、日本国債が、格下げられた場合、日本の金融市場は大混乱を演じます。
今後の展開をじっくり見ていきたいと思います。
＊＊＊＊＊＊
（報道）
またぞろ大手銀行に血税を持っていかれることになりそうだ。
みずほフィナンシャルグループ（第一勧業、富士、日本興業）など大手銀７行は2日、今年度の不良債権の処理計画を７行合計で当初計画の約1．5倍に引き上げることを公表した。
しかし、金融庁が同日発表した全銀行の不良債権総額は前年比2兆円も多い過去最大規模に増加した。
景気悪化により増勢がさらに加速するのは必至で、“小泉構造改革”の柱である不良債権の最終処理を進めるには、「公的資金の再注入が不可欠」との声が一段と高まってきたのだ。
処理計画の引き上げは、平成11年3月に公的資金の注入を受けた際に策定した経営健全化計画の見直しに伴うもの。
みずほが今年5月時点の計画より3000億円多い8000億円としたほか、中央三井信託、あさひ、大和も増額し、横ばいの住友信託を含め合計で1兆1650億円に上った。
一方、金融庁がまとめた13年3月期末時点の不良債権総額（破たん、延滞のリスク管理債権）は全銀行合計で32兆5000億円、信金、信組も含めた全金融機関合計で43兆4000億円となり、いずれも前年比２兆円増え過去最大規模となった。
また、不良債権予備軍の「要注意先債権」は109兆6000億円。
「破たん懸念先」以下の不良債権を合わせた広義の問題債権は140兆9000億円となった。
小泉改革は、大手銀16行の「破たん懸念先」以下の不良債権（約12兆円）を2−3年以内にバランスシートから切り離して最終処理するというもの。
これを受け、金融庁が各行に処理計画の引き上げを要求していたわけだ。
しかし、不良債権の増勢はいっこうに衰えていない。
景気悪化による倒産や融資先企業の経営悪化に加え、これまで大アマだった不良債権の査定を厳格化することで、不良債権額が膨らむケースもある。
中でも、問題なのが大手銀だけで30兆円超といわれる「要注意先」の債権だ。
「景気悪化で要注意先の債権がごろごろと破たん懸念先に落っこちてきている。しかも、要注意先の中には債権放棄ゼネコンという爆弾も潜んでいる。現段階では最終処理の対象ではないが、この爆弾処理なくして不良債権問題の解決はあり得ない。いずれ破たん懸念先に格下げされるのは確実」（有力金融筋）と指摘されているのである。
要注意先の場合、引当金は無担保・無保証部分の5−15％しか積まれていない。
これが破たん懸念先になれば70％に積み増す必要があり。
さらに、法的整理による倒産で最終処理すると、ほぼ100％が損失となる。
銀行の処理負担は雪だるま式に膨らむのは必至で、「大手７行が公表した処理見込みは甘過ぎる」（金融アナリスト）との見方が大勢だ。
一方で、株価低迷により、処理の原資である株式含み益は底をついている。
本業での収益も、「優良融資先を奪い合い、金利のダンピングが横行し、むしろ悪化している」（大手行融資担当幹部）のが実情だ。
処理負担によって、無配や過小資本状態に陥る大手行もあるとの見方は根強い。
住友生命総合研究所の霧島和孝主席研究員は「公的資金の再注入なしで、2−3年以内に最終処理をすることなど到底、不可能」と指摘する。
政府・与党内では柳沢伯夫金融担当相が強く再注入不要論を主張している。
だが、「金融再生委員長として前回の注入を主導し批判を浴びたので、格好をつけているだけ」（政府筋）との見方も強く、もはや、再注入は決まったも同然か？
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。